区別ができないものの確率とプラトンのイデア論

基礎・基本

場合の数と確率の違い

それは、場合の数は、人間が頭の中で分類しているだけだからです。
しかし、確率は、現実の世界で起こる現象を扱います。

人間の頭の中の想念は、現実の世界で起こる現象を抽象化したものです。人間の頭の中の幾何学では、完璧な円や直線が存在しますが、現実の世界には、完璧な真円や真っ直ぐな直線は存在しません。幾何学の円や直線は、プラトン哲学のイデアのようなものです。

プラトンは、イデアという言葉で、われわれの肉眼に見える形ではなく、言ってみれば「心の目」「魂の目」によって洞察される純粋な形、つまり「ものごとの真の姿」や「ものごとの原型」に言及する。プラトンのいうイデアは幾何学的な図形の完全な姿がモデルともとれる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/イデア

場合の数は、頭の中で分類してるだけですから、イデアをあつかっています。だから、区別のつかない3つの\(\rm A\)は存在します。

しかし、確率においては、現実の世界での現象を扱うわけですから「区別がつかない」ものは存在しません。

確率の計算においても、場合の数で学んだ公式や考え方を使います。しかし、この2つには大きな違いもあることを理解しましょう。

結論は、

確率の計算においては、区別がつかないものでも、区別して考える!

です。

スッキリしましたか?まだ、モヤッとしていますか?

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