ジムグリ

ジムグリ

兵庫県版絶滅危惧種要注意種

### 特徴
全長は70〜100cmほどで、太さは中程度である。頭部は小さく吻端は丸みを帯びており、地中に潜りやすい形状をしている。
体色は変異があるが、成蛇は全体的に赤褐色や茶褐色で、目立った模様がないか微細な黒点が散在する程度である。一方、幼蛇は鮮やかな赤褐色からオレンジ色の地に黒い横斑が入り、頭部には「ハ」の字状の鮮明な黒い模様が存在する。
腹面には黒と白(または淡黄色)が交互に並ぶ、チェッカーフラッグ(松皮菱)状の非常に特徴的な格子模様がある。毒は持たない。
### 分布と生息環境
日本固有種であり、北海道、本州、四国、九州および周辺の島嶼(佐渡島、隠岐、伊豆諸島、屋久島、種子島など)に分布する。
平地から高山帯に至るまで幅広く生息するが、特に冷涼で湿度の高い山地の森林や竹林、耕作地などを好む。暑さに弱いため、標高の高い山地や日陰の多い場所で出遭う機会が多い。
### 食性
肉食性で、主に小型の哺乳類(ネズミ類やモグラ類など)を捕食する。
地中の巣穴に潜り込み、ネズミの幼獣などを効率よく捕えることに特化している。獲物を発見すると、体に巻きついて締め殺してから頭から丸呑みにする。
### 行動・習性
「地潜(ジムグリ)」の名の通り、落ち葉の下や倒木の下、地中の穴などに潜んでいることが多い半地中性の生活を営む。
低温には強いが高温に対する耐性が低く、気温が高くなる夏場には地中深くなどに潜んで夏眠(休眠)する習性がある。そのため、活動のピークは春と秋である。
性格は静かで非常におとなしく、人間に対して積極的に攻撃してくることは少ない。しかし、危険を感じると肛門腺から強い不快臭を放つ分泌液を排出して身を守る。
### 繁殖・子育て
卵生である。交尾は春に行われ、7月から8月頃にかけて地中や腐殖質の中に1回につき1〜9個ほどの卵を産み落とす。
親が卵を温めたり子育てをしたりすることはなく、産卵後はそのまま放置される。卵はおよそ40〜50日程度で孵化し、幼蛇が姿を現す。
### 人との関わり
人間に対して無毒であり、危害を加えることはない。むしろ害獣であるネズミ類を捕食してくれる存在である。
幼蛇の美しい姿から爬虫類愛好家に注目されることもあるが、高温に極めて弱く体調を崩しやすいことや、食性の偏りから人工飼育下での長期維持は非常にな難易度が高いとされる。
### その他
名前は、地面に潜る行動パターンに由来している。
また、腹部の白黒の格子模様が将棋盤や碁盤の目に見えることから、地方によっては「ショウギバン」などと呼ばれることもある。
### 同定上のポイント
- シマヘビ:幼蛇の時期は体色に赤みがありジムグリの幼蛇と似ているが、シマヘビの幼蛇は目が赤く、体側面に暗色の縦縞や横斑が入る。ジムグリ幼蛇の頭部にある明瞭な「ハ」の字状の黒斑や、腹面の格子模様を確認することで区別できる。
- タカチホヘビ:同様に地中に潜る習性を持つ小型のヘビだが、タカチホヘビは背中央に一本の黒い縦線が通り、鱗に虹色の光沢がある。腹面は無地の淡黄色であり、ジムグリのような格子模様はない。
- ヒバカリ:小型の褐色斑紋を持つヘビだが、ヒバカリは首の左右に白い襟状の斑紋があり、腹面は淡黄色で左右両端に小さな黒点が列をなして並ぶ。ジムグリ独特の鮮やかな格子模様は持たない。

データ

項目キー
上位接続ノード宇宙 ➔ 銀河系 ➔ 太陽系 ➔ 地球 ➔ 生物 (Biota) ➔ 動物界 (Animalia) ➔ 脊索動物門 (Chordata) ➔ 脊椎動物亜門 (Vertebrata) ➔ 爬虫綱 (Reptilia) ➔ 有鱗目 (Squamata) ➔ ナミヘビ科
学名Euprepiophis conspicillata
有鱗目
ナミヘビ科
別名ゲンロクヘビ(元禄蛇)
備考

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  • 2025-11-16
    兵庫県版絶滅危惧種要注意種

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