### 特徴
日本海側の山地を中心に、谷沿いや林縁、崩壊地などの日当たりの良い斜面に多く自生する落葉小高木である。高さは2〜5メートルほどになる。
葉は対生し、形は卵状楕円形または広楕円形で、先端はとがり縁には細かい鋸歯がある。葉の裏面には白い軟毛が密生するのが特徴である。
5月から6月頃、前年枝の葉腋や枝先に漏斗状の美しい花を散房状に多数咲かせる。花冠の先は5裂し、花色は淡紅色から紫紅色で、咲き始めのつぼみは濃い紅色をしている。花が美しいことから庭木や公園樹としても植栽される。
### 名前の由来
山地の谷沿いなどの湿り気のある場所に多く自生し、茎が中空で「空木(ウツギ)」に似ていることから「谷空木(タニウツギ)」と名付けられた。なお、アジサイ科のウツギとは科が異なる別種である。
### 同定上のポイント
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ヤブウツギ:花の色が濃い暗赤紫色であり、花冠の筒部が細く、葉や若枝全体に開出する毛が多くて触るとざらつく点で、花が淡紅色で葉裏に白毛が密生するタニウツギと区別できる。
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ハコネウツギ:花の色が咲き始めの白から次第に紅色へと変化するため、1つの木に白と紅色の花が混ざって咲く。主に太平洋側の海岸近くに多く自生し、葉の両面が無毛または主脈上にわずかに毛がある程度で、葉裏全体に毛が密生するタニウツギと区別できる。
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ツクバネウツギ:花は白色から淡黄色で基部にオレンジ色の網目模様があり、花後にプロペラ状の5個の萼片が目立つ点で、紅色〜淡紅色の花を咲かせるタニウツギと容易に区別できる。