### 特徴
山地の林縁や野原に生える多年草で、高さは20~50cmになる。
「アキ(秋)」の名が付いているが花は初夏から咲き始め、晩秋に至るまで花を咲かせ続ける。
茎は断面が四角形で、短毛と腺毛をつけるものと無毛のものがある。
茎上部に長い花穂をのばし、長さ約1.5㎝の淡紅紫色の唇形の花を5~15段ほど輪生する。雄しべ2本が上唇にほとんど付着し、初めは伸びているが、下向きに曲がる。花弁の表面には柔毛が生えている。
葉は卵形から長卵形で、対生し、縁には粗い鋸歯がある。葉の両面には毛が生え、裏面の脈上には特に腺毛が多い。
日本の本州(山形県以西)、四国、九州と、朝鮮半島、中国に分布する。
### 名前の由来
「秋の田村草」書く説と「秋の多紫草」と書く説がある。
田村草と書く場合の由来は不明。
多紫草(たむらそう)と書く場合は、霜が降りる頃になると葉色が赤紫色に美しくなる。その姿を多紫草と呼んだのではないかというものである。
### 同定上のポイント
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ヒメジソ:花はアキノタムラソウに似ているが、ヒメジソの花はアキノタムラソウよりもかなり小さく(約5mm)、花穂も細くまばらである。また、ヒメジソは一年草であるのに対し、アキノタムラソウは多年草である。
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ヤマハッカ:花の色や形はアキノタムラソウに似るが、ヤマハッカの花はアキノタムラソウよりやや大きく(2-2.5cm)、上唇が大きく反り返る点が異なる。また、ヤマハッカの花序は葉腋から出る花序が複数あり、全体的にボリュームがあることが多い。
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クルマバナ:花が輪生する点は共通するが、クルマバナの花はアキノタムラソウよりも花が大きく(1.5-2cm)、上唇がはっきりと二裂する。また、クルマバナの葉はアキノタムラソウよりも幅が広く、鋸歯が粗い傾向がある。