特徴
キク科ニガナ属の多年草で、高山帯の岩礫地や砂礫地に生育する。草丈は5〜20cm程度に成長する。根生葉はロゼット状に広がり、羽状に深く裂けるものから、全縁に近いものまで変異が見られる。葉の表面には光沢があるのが特徴である。花期は7月から9月で、直立した花茎の先に数個の黄色い頭花をつける。頭花は舌状花のみからなり、通常5枚の花弁を持つ。総苞は筒状で、総苞片は1列に並ぶ。果実は冠毛を持つ痩果である。
名前の由来
「クモマ」は「雲間」を意味し、雲が立ち込めるような高山帯に自生することに由来する。「ニガナ」は、同じキク科ニガナ属に分類される植物であること、また、葉や茎を切ると白い乳液が出て苦いことに因んで名付けられた。
同定上のポイント
- 高山帯の岩礫地や砂礫地に生育する。
- 根生葉はロゼット状で、羽状に深く裂けるものから全縁に近いものまで変異があるが、表面に光沢を持つ。
- 黄色の舌状花のみからなる頭花をつける。
- 類似種としては、イワニガナやタカネニガナが挙げられる。
- イワニガナはクモマニガナより低い標高にも生育し、花茎に葉がつくことがある点で区別できる(クモマニガナは花茎に葉がつかないか、ごく小さな鱗片状の葉がつく程度)。
- タカネニガナは、葉が全縁に近い傾向が強く、クモマニガナほど深く裂けないことが多い。また、タカネニガナの葉はやや厚みがあるのに対し、クモマニガナの葉は比較的薄い。