### 特徴
亜高山帯から高山帯にかけての砂礫地や草地に生育するキク科コウゾリナ属の多年草である。
草丈は10〜40cm程度で、茎や葉には黒褐色から褐色の開出する剛毛および腺毛が密生し、触ると強くざらつく。
根生葉および下部の茎葉は倒披針形から長楕円形で、縁には不規則な鋸歯がある。
夏から初秋にかけて、茎の先端に黄色の頭花を散房状に数個つける。
頭花はすべて舌状花で構成され、総苞全体に黒褐色の毛が密生する点が顕著な特徴である。
### 名前の由来
高山帯や亜寒帯などの寒冷地に自生することから「寒地」の名がつけられた。
「コウゾリナ(顔剃菜)」は、茎や葉に生える剛毛が非常に硬く、剃刀のように顔のヒゲを剃れそうであるという例えに由来する。
### 同定上のポイント
-
コウゾリナ:主に低地から山地に生育し、草丈が30〜100cmと大型になる。総苞に生える毛が黒褐色にならず、淡褐色や黄褐色である点で区別できる。
-
ミヤマコウゾリナ:高山帯に生育し見た目が似るが、ミヤマコウゾリナ属に属するため冠毛が分岐しない単毛であるのに対し、カンチコウゾリナはコウゾリナ属であり冠毛が羽状に分岐する点で異なる。また、ミヤマコウゾリナは葉の基部が半ば茎を抱く傾向がある。