### 特徴
常緑性の大型シダで、日本の山地の林床に広く分布する。
葉は光沢のある深緑色で厚い革質であり、寒さにも強く冬でも枯れない。
葉身は広披針形から長卵形を呈し、2回羽状深裂から全裂する。
葉柄や葉軸には、光沢のある茶褐色の鱗片が密生するのが特徴である。
胞子嚢群は円形で、葉の裏面につく。包膜も円形で全縁である。
湿り気のある場所を好み、群生することが多い。
### 名前の由来
和名の「イノデ」は、「猪の手」に由来するとされる。これは、葉の形状がイノシシの足跡や手形に似ていることから名付けられたという説や、イノシシが多く生息するような山地に自生することから来ているという説がある。
### 同定上のポイント
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オオイノデ:イノデよりも全体的に大型で、小羽片の先端がより鋭く尖る傾向がある。また、葉身の基部が急に狭まらない点も異なる。
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クマワラビ:葉柄基部の鱗片が黒褐色で、イノデの茶褐色よりも色が濃いことが多い。小羽片の鋸歯が鈍いか、ほとんどない点でイノデと区別できる。
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サイゴクイノデ:葉柄や葉軸の鱗片がイノデほど密生せず、ややまばらである。また、葉身が細長く、小羽片の先端が丸みを帯びる傾向がある。
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ミヤマイノデ:イノデに比べて葉質が薄く、葉柄の鱗片は膜質で淡褐色である。小羽片の鋸歯がより鋭い点も特徴である。
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ツヤナシイノデ:イノデの葉に光沢があるのに対し、葉に光沢がなく、葉質もやや薄い。
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リョウメンシダ:胞子嚢群が葉の縁近くに並び、包膜が腎臓形である点でイノデ(円形の胞子嚢群と包膜)と明確に区別できる。また、葉の裏面が白っぽい場合が多い。