### 特徴
落葉の高木で、高さは20m、幹の直径は80cmになる。海岸近くや川岸、林縁などの日当たりのよいところに生える。
日本の本州(伊豆半島以西の暖地)、四国、九州、沖縄と朝鮮半島南部、中国、台湾、ヒマラヤに分布する。
日本では古くから公園や街路樹に植えられ、東北地方や関東地方でも野生化している。
葉は、2回奇数羽状複葉で互生し、一枚の葉全体の長さは50 cm以上ある。
花は5月~6月に咲き、花粉は昆虫が運ぶ。
果実はヒヨドリなどの野鳥が食べにやってくるが、サポニンという有毒成分を含むため人間が食べると中毒をおこす。
### 名前の由来
- 深津正著の『植物和名の語源探究』に、センダンの語源は「千団子」ではないかという説がある。実のなる様子を三井寺(滋賀県大津市)の鬼子母神祭の千団子に見立ててつけられたという説である。
また、鈴なりになる実を連ねた数珠に見立てて「千珠(せんだま)」と呼んだところからきたという説もある。
- 「栴檀(せんだん)は双葉より芳し」の栴檀(Santalum album)は、インド原産の香木ビャクダン科の白檀(ビャクダン)のことで、このセンダンとは全く別のもの。
ビャクダンを中国名で栴檀と書くことから混乱が起こっており、中国名の栴檀は元々のベンガル語のchandanを漢字にしたものということである。
- センダンの古名は「あふち(おうち)」といい、昔の書物の「本草和名(918年)」には「亜布智」、「和名類聚抄(935年)」には「阿布智」、「大和本草(1709年)」には「アフチ、俗にセンダン」と書かれているが、その名前の由来はよくわかっていない。
### 同定上のポイント
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チャンチン:同じセンダン科の落葉高木であるが、チャンチンの葉は1回羽状複葉(偶数羽状複葉が多い)であるのに対し、センダンは2〜3回奇数羽状複葉である。また、チャンチンの果実は裂開する乾いた蒴果であるのに対し、センダンは楕円形の核果で落葉後も冬の間枝に鈴なりに残る点でも区別できる。
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ニワウルシ:大形の複葉を持つ樹形が一見似ているが、ニワウルシは1回奇数羽状複葉であり、小葉の基部に1〜2対の大きな鋸歯と腺点(黒褐色の突起)がある。センダンは2〜3回奇数羽状複葉で、小葉の全周に鈍い鋸歯がある点で異なる。
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カラスザンショウ:大形の羽状複葉をつけるが、1回奇数羽状複葉であり、幹や枝に鋭いトゲが多数ある。センダンの枝や幹にはトゲがなく、葉が2〜3回奇数羽状複葉であるため明瞭に見分けられる。