### 特徴
草丈は1 - 1.5メートルほどで、茎の下部の葉は3深裂、葉縁に鋸歯がある。葉の上面は濃緑色で少しつやがあって無毛、下面は腺点がなく脈上にだけやや毛がある。茎の上部には縮れ毛があるが、茎の下部は無毛。
晩夏から秋(10~11月ころ)、茎の先端部分を散房状に、淡い紫紅色を帯びた白っぽい小さな花を群がり咲かせて目立つ。頭状花は、5個の管状花からなり、花冠は白に近い色をしている。
渡り蝶のアサギマダラが蜜を吸いに集まってくる。
生草のままでは無香だが、乾燥して生乾きになると、桜餅の葉のような芳香を放つ。
奈良時代に薬草として中国から渡来したという説があるが、現在は在来の系統があるとされている。
日本に生育するフジバカマには次の二つのタイプがあるといわれている。
① 茎の下部の葉は3深裂するが上部の葉は3深裂せず、花の色は白色からわずかに淡紅色をおびる程度で、高さは1.5~2m程度になる。
② 葉の裂片が細く、上部の葉も3深裂し、花序の枝がより急角度で斜上して紅色をおび、花色の濃い型で、高さは0.5~1m程度のもの。
①の背の高いタイプは日本在来と考えられているもので、②の背の低いタイプは中国原産のものが渡来したものと考えられている。
②のタイプをコバノフジバカマとして分ける説もあるが、原産地の中国での変異の大きさから別種として区分することは困難なため、現在のところ両タイプとも同一種のフジバカマとされている。
### 名前の由来
秋の七草の一つに数えられ、花の色が藤色を帯び、花弁の形が袴のようであることから、「藤袴」の名が生まれたと言われる。
### 同定上のポイント
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ヒヨドリバナ茎や葉に毛が多く、葉身に光沢がなく両面に毛が生え、葉裏に腺点がある。葉は普通3裂しない。フジバカマは葉の表面は濃緑色で少しつやがあって無毛、裏面は腺点がなく脈上にだけやや毛がある点、茎の下部が無毛で、茎の下部の葉は3深裂する点で区別できる。
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サワヒヨドリ茎には毛が密生し、葉柄がなく、葉は3行脈が目立って普通は裂けないが、茎の下部の葉でまれに3深裂するものがある。葉裏にふつう腺点が密生するが、まれに無いものもある。フジバカマは短い葉柄があり、茎の下部が無毛で、3深裂する葉がある点で区別できる。