特徴
山地に広く自生する落葉高木で高さは15~25mになり、公園などにもよく植えられている。
花は3月下旬~4月中旬に、葉の展開とほぼ同時に咲く。
新芽から展開しかけの葉の色は変異が大きく、赤紫色、褐色、黄緑色、緑色のものがある。
他の種類のサクラと違って、葉の裏が白っぽくなるのが特徴。
日本の本州(宮城県・新潟県以西)、四国、九州と朝鮮半島、台湾に分布する。
サクラの仲間は葉のつけ根(葉柄)にイボのような丸い突起が2個ついており、なめてみるとほのかな甘みがあり、これを蜜腺と呼ぶ。この蜜腺から甘い蜜を出してアリをおびき寄せ、葉を食べる昆虫から守ってもらっていると考えられている。
「花」といえば奈良時代までは中国文化の影響を受けて梅の花を指していたが、平安時代になって徐々に桜の人気が高まり「花」といえば桜の花を指すようになった。
江戸時代には川の土手に桜が植えられてお花見を楽しむようになったが、これはお花見にやって来る人に土手を踏み固めてもらって土手が崩れるのを防ぐアイデアとして行われたものといわれている。
名前の由来
山桜
同定上のポイント
- ヤマザクラ
葉の先端は徐々に細まり、尾状に長く伸びる。
葉の鋸歯は上向きに伏せ細かい。
葉柄には毛がない。
葉の両面とも無毛。
葉の裏面は白味が強く、光沢がない。
花のガク片は三角形を帯びて細長く、長さ5mm前後、幅3mm以下。無毛で縁に鋸歯はない。
ガク筒は細い筒状の釣鐘型で長さ6~7mm、無毛。
小花柄は無毛。
- カスミザクラ
葉の先端は急に細まり、尾状に伸びる。
葉の鋸歯は重鋸歯と単鋸歯が混じり、三角形で外向きに開き目立つ。鋸歯の先はほとんど伸びない。
葉柄は開いた短い毛が多い。
葉の両面、特に裏面の脈に毛が多い。
葉の裏面は淡い緑色で光沢がある。
花のガク片はやや三角形を帯びた楕円形で、長さ5~5.5mm。縁には鋸歯はないか、あっても少数で鈍い。
ガク筒は細い筒状の釣鐘型でやや丸みがある。
小花柄には開いた短毛がある。
- ソメイヨシノ
葉の先端は徐々に細まり、尾状にならない。
葉の縁に浅い重鋸歯が密に有り、先は鋭くとがりやや伸びる。
葉柄には上向きの柔らかい毛が有るが、夏以降はまばらになる。
葉の表面は無毛、裏面の脈上のみ有毛。
葉の裏面は淡い緑色。
花のガク片は細長くて先は尖るがやや鈍い。長さは5~6mm。縁に著しい鋸歯が目立つ。
ガク筒はわずかに壺形を帯び筒形で膨らみ部分は長く、短毛が多い。
小花柄は開いた短毛が密にある。
- オオシマザクラ
葉の先端は徐々に細まり、尾状に伸びる。
葉の鋸歯は外向きに開き、先が糸のように長く伸びる。
葉柄は無毛。
葉の両面とも無毛。
葉の裏面は淡い緑色で、やや光沢がある。
花のガク片は大型で長さ7~10mm、鋸歯の目立つ個体が多い。
ガク筒は細い筒状の釣鐘型で長さ7~11mm、無毛。
小花柄は無毛。
- エドヒガン
葉の先端は徐々に細まり、尾状にならない。
葉の鋸歯は上向きに伏せた三角形で細かい。先は尖るが鈍い。
葉柄には上向きの毛が密にある。
葉の表面はほぼ無毛、裏面の脈上に上向きの毛が密生。
葉の裏面は淡い緑色。
花のガク片は三角形状の卵形で小型、長さ3~5mm。縁に細かい鋸歯が多い。
ガク筒は壺形で、玉のように膨れた部分は直線部分より大きい。開いた毛が密にある。
小花柄はやや上向きの毛が密生。
データ
- 学名 : Cerasus jamasakura (Siebold ex Koidz.) H.Ohba
- 目 : バラ目
- 科 : バラ科
- 別名 :
- 分類 : 在来種
- 外来種備考 :
- 葉のつき方 : 互生
- タイプ : 落葉広葉
- 樹高 : 高木
- 花の色 : 白に近い淡いピンク色
- 開花時期 : 3月下旬~4月中旬