特徴
暖地の野山、雑木林にふつうに見られる常緑の高木で、高さは20m、幹の直径は50cmになる。特に海の近くに多く生え、シイやタブの二次林の構成種として重要である。
日本の本州(福島県以南・北陸地方以西)、四国、九州、沖縄と、韓国の済州島、中国に分布する。
葉はほぼ対生につくが、ややずれていたり、互生に見えるものもあり、亜対生と言われる。
葉には3本の太い葉脈が目立ち、2本の側脈は肩のあたりで消える。葉身は長さ6~12cm の長楕円形で、芳香があり、葉の表面は光沢がある。
花期は6~7月で、枝先の葉腋から長い柄を出して、散形状に淡黄緑色の小花をまばらに数個付ける。
果実は長さ約15mmで、10~11月に黒紫色に熟す。
名前の由来
ヤブニッケイの「ニッケイ(肉桂)」は同じクスノキ科でスパイスの一種で、シナモンの原料となる植物のことである。そのニッケイに香りが似ているが劣るという意味で頭に「ヤブ」がついている。
類似種
クスノキ科で3本の葉脈が目立つもの
- クスノキ
葉:葉身6~11cm、葉柄1.5~3cm、裏面は粉白を帯びる、葉脈の分岐点にダニ室がある、葉柄は無毛
花:5月~6月、黄緑色、雌雄同花
果実:10~11月、黒紫色
- ヤブニッケイ
葉:葉身6~12cm、葉柄0.8~1.5cm、裏面は淡緑色または粉白を帯びる、ダニ室はない、葉柄は無毛
花:6月~7月、淡黄緑色、雌雄同花
果実:10~11月、黒紫色
- シロダモ
葉:葉身8~17cm、葉柄2~3cm、裏面は目立って白い、ダニ室はない、葉柄に若葉の頃の褐色の絹毛が残る
花:10月~11月、黄褐色、雌雄異株
果実:10~11月、赤色
- イヌガシ
葉:葉身5~12cm、葉柄0.8~2cm、裏面は粉白を帯びるが濃淡は変異がある、ダニ室はない、葉柄に灰色の微毛が密生する
花:3月~4月、暗紅紫色、雌雄異株
果実:10~11月、黒紫色
データ
- 学名 : Cinnamomum yabunikkei H.Ohba
- 目 : クスノキ目
- 科 : クスノキ科
- 別名 :
- 分類 : 在来種
- 外来種備考 :
- 葉のつき方 : 互生
- タイプ : 常緑広葉
- 樹高 : 高木
- 花の色 : 淡黄緑
- 開花時期 : 6月~7月