特徴
常緑の高木で、高さは20m、幹の直径は60cmほどになり、暖温帯の照葉樹林の構成種で、西日本の山地で最も普通に見られる常緑の「どんぐり」の木。
日本の本州(宮城県・石川県以西)、四国、九州、沖縄と、朝鮮半島南部、中国、台湾、東南アジア、ヒマラヤに分布する。
雌雄同株で雄花と雌花があり、花は4月~5月に咲き、花粉は風で運ばれる。
果実は、花の咲いた年の秋に熟す。殻斗(ドングリの基部についている「皿」、「帽子」などと呼ばれる部分)には環状の模様が出る。
種子は重力散布型であるが、散布にはネズミが地中にドングリを埋めるという貯食行動によるものが大きいと見られている。
ドングリはタンニンが多く渋くて有毒であるが、ツキノワグマ、イノシシは唾液中にタンニンの中和成分を持ち、ドングリを食べる時期にはこの成分を増加させるという。ネズミもタンニンに対する耐性を持つ。
公園や生垣によく植えられ、特に生垣としては関東地方ではシラカシがよく使われるのに対して、関西地方ではアラカシがよく使われる。
名前の由来
葉の鋸歯が他のカシ類より大きくて粗く、枝ぶりも粗野な感じがすることからアラカシと呼ばれている。
同定上のポイント
- アラカシ
葉の上半部のみに大きな粗い鋸歯がある。
葉の裏面は灰白色で、初め黄褐色の絹毛が密生しやや金色を帯びるが、のち無毛。
若い枝は淡緑紫色。
- シラカシは、葉の上部3分の2にやや鋭い鋸歯がまばらにある。
葉の裏面は灰緑色で、初め絹毛が散生するが、のち無毛。
若い枝は暗緑色。
- ウラジロガシは、葉縁は波うち、葉の2/3以上に斜めに突き出る鋭い鋸歯がある。
葉の裏面は初め黄褐色の絹毛を密生するが、のち蝋質を分泌し粉白色となり、無毛。
若い枝は初め淡緑紫色であるが、後に灰白色。
データ
- 学名 : Quercus glauca Thunb.
- 目 : ブナ目
- 科 : ブナ科
- 別名 : クロガシ
- 分類 : 在来種
- 外来種備考 :
- 葉のつき方 : 互生
- タイプ : 常緑広葉
- 樹高 : 高木
- 花の色 : 白~淡黄色
- 開花時期 : 4月~5月