特徴
田植え前の水田や田のあぜに生える越年草で、高さは5~25cmになる。
春になると葉の間から数本の茎を斜めに出して、伸びた茎先に黄色の頭状花をつける。頭状花は8~13枚の舌状花からなり直径は約1cm、日が当たると開き、夕方や曇りの日は閉じてしまう。
葉は羽状複葉で、長さは10~15cm、頂羽片が大きくて丸い。全草がほぼ無毛。
そう果は長さ約4mm、先端に2個の角状突起があるが、角状突起は熟したころにはわからなくなってしまうことがある。
日本の本州~九州と、韓国の済州島、中国に分布する。
水田雑草であることから、古い時代に稲作とともに渡来した史前帰化植物ではないかといわれている。
「春の七草」のひとつ。
春の七草については地方によって種類なども違っていたりしたようであるが、室町時代の「河海抄(かかいしょう)」という源氏物語の注釈書に「芹、なづな、御行、はくべら、仏座、すずな、すずしろ、これぞ七種」と書かれており、この仏座がコオニタビラコのことだと考えられている。
江戸時代に貝原益軒が書いた「大和本草」という書物のタビラコの項に、「本邦人日七種ノ菜ノ内、仏の座是ナリ」とある。中国では旧暦の1月7日を「人日(じんじつ)」といい、この日に七種の野菜を入れた汁物を食べる風習があり、これが日本の「七草がゆ」のもとになったといわれている。
若葉は「七草がゆ」に細かく刻んで入れて食べるほか、おひたしや天ぷらなどでも食べることができる。
名前の由来
水田にロゼット状の根生葉を平たく広げた姿から田平子(タビラコ)と呼ばれた。この田平子と呼ばれたコオニタビラコより大きな似た植物にオニタビラコ(鬼田平子)の名がつけられ、さらにオニタビラコの小さいものということで、タビラコ(田平子)がコオニタビラコ(小鬼田平子)になった。
根生葉を平たく広げた姿が仏様の座っている蓮華台を思わせることから「仏の座(ホトケノザ)」とも呼ばれる。
同定上のポイント
- コオニタビラコ
全草がほぼ無毛
頭花の直径は約10mm、舌状花は8~13枚
総苞内片の数は5個
そう果の長さは約4mm、先端に2個の角状突起がある
- ヤブタビラコ
茎、葉に軟毛がある
頭花の直径は約8mm、舌状花は12~20枚
総苞内片の数は7~8個
そう果の長さは約2.5mm、先端に角状突起がない
データ
- 学名 : Lapsanastrum apogonoides (Maxim.) Pak et K.Bremer
- 目 : キク目
- 科 : キク科
- 別名 : ホトケノザ
- 分類 : 在来種
- 外来種備考 :
- タイプ : 越年草
- 花の色 : 黄色
- 開花時期 : 3月~5月
- 備考 :