### 特徴
日当たりのよい草原、河原、ため池の土手などに生える多年草で、高さは30~80cmになる。
日本の本州~沖縄(久米島・渡名喜島)と、朝鮮半島、中国、台湾に分布する。
花は7月~11月に咲き、秋の七草のひとつになっている。
茎は根から叢生し、節が膨らむ。茎の基部は地面に伏せることもある。葉は対生、葉身は線形から線状披針形で長さ4~7 cm、先端は鋭く尖り、基部は茎を抱きこみ、無毛で、葉柄は無い。茎葉ともに白みを帯びた緑色である。
平安時代の日本に渡来した中国産の四季咲きのナデシコであるセキチクを唐撫子(カラナデシコ)と呼び、これに対してカワラナデシコを大和撫子(ヤマトナデシコ)と呼んだ。枕草子にも「草の花はなでしこ、唐のはさらなり やまともめでたし」と書かれている。
また、女性をナデシコの花に例えたものとしては、万葉集の大伴家持の歌に「うるはしみ我が思ふ君はなでしこが花になそへて見れど飽かぬかも」というのがある。
ナデシコの清楚な姿から日本的な女性のことを大和撫子というようになったのは、明治時代以降ではないかといわれている。
### 名前の由来
愛しい子供を撫でるほどかわいいという意味で、撫子(ナデシコ)と呼ばれるようになったといわれている。
### 同定上のポイント
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エゾナデシコ:高山や北地に自生し、萼筒の基部にある苞が2対(4枚)で、萼筒の長さが1.5〜2.5cmと短い。これに対し、カワラナデシコは苞が3〜4対(6〜8枚)あり、萼筒が長さ3〜4cmと細長いことで区別できる。
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ハマナデシコ:海岸の岩場や砂地に生え、葉は肉厚で強い光沢がある。また、カワラナデシコの花弁が細かく糸状に深く裂けるのに対し、ハマナデシコの花弁は先端に浅い鋸歯があるのみで細裂しない。
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セキチク:花弁の先端の切れ込みが浅く、細かく裂けない。また、萼の基部にある苞が2対あり、その先端が尾状に長く伸びて萼筒とほぼ同長になる点で異なる。