特徴
常緑の高木で、高さは10mほどになるが、30mくらいになるものもある。海岸に近い山地の常緑樹林に多く生える。
日本の本州(宮城県・山形県以南)、四国、九州、沖縄と朝鮮半島南部、中国中南部、台湾に分布する。
雌雄異株で花は4月に咲き、花粉は昆虫が運ぶが、受精しなくても果実は熟す。
モチノキタネオナガコバチという蜂が夏に発育中の種子に産卵し幼虫となって越冬するが、幼虫が実の色を操作して秋になれば赤くなるはずの実の色を緑のままにする。このことによって、幼虫は実とともに鳥に食べられることを防いでいると考えられている。未受精の種子は全体の3割に及ぶことが判明している。コバチは受精した種子にしか産卵しない特性があり、時間と労力をかけて産卵管を挿入しても、未受精の種子だった場合は産卵せずに抜いてしまう。未受精の果実は発芽しないため繁殖の役には立たないが、産卵に無駄なコストをかけさせることでコバチの繁殖を妨害する対抗手段となっている。
赤い実がたくさんついて美しいので、公園や庭によく植えられる。日本庭園には欠かせない植木であり、モッコク、モクセイと共に「庭木の三大名木」とされる。
名前の由来
樹皮から鳥黐(トリモチ)が採れることに由来。
同定上のポイント