### 特徴
シキミ(Illicium anisatum)は、常緑の小高木で、高さは2〜5メートルに成長する。葉は革質で光沢があり、長さは6〜12センチメートル程度である。緑色をした花は春から初夏にかけて開花し、星形の実を結ぶ。この実や種子には毒性があり、摂取すると中毒症状を引き起こすことがある。
### 名前の由来
シキミという名前は、古くから「異木」と呼ばれていたことに由来する。その後、異木が転じてシキミと呼ばれるようになった。また、その香りが八角(アニス)と似ていることから、アニスに関連する名前も付けられることがある。
### 同定上のポイント
-
トウシキミ:果実の形状が非常に酷似するが、トウシキミの果実は角の先端が丸みを帯びるのに対し、シキミの果実は先端が鋭く尖り、先が曲がる。また、トウシキミの果実は香辛料(八角)として用いられ甘い香りを持つのに対し、シキミは猛毒のアニサチンを含み、葉や果実から特有の抹香臭を発する。
-
サカキ:葉の質感が似ているが、サカキの葉は枝に沿って互生するのに対し、シキミの葉は枝先に集まってつく(偽輪生)。また、シキミの葉をもみ潰すと特有の強い香気がするが、サカキには香気がない。果実もサカキは黒く熟する小さな球形であるのに対し、シキミは星形の袋果をつける。
-
ミヤマシキミ:葉の姿が似ているが、ミヤマシキミは秋に赤く熟する球形の果実をつけるのに対し、シキミは星形の袋果をつける。また、ミヤマシキミの葉にはシキミのような特有の香気がない。