イヌシデ

特徴

イヌシデはカバノキ科クマシデ属の落葉高木である。樹高は10~15mに達し、樹皮は滑らかな灰褐色で、成長すると縦に浅い筋が入るのが特徴。葉は互生し、卵形から長楕円形で縁に重鋸歯があり、秋には美しい黄色に紅葉する。雌雄同株で春に尾状花序をつけ、夏から秋にかけて数珠状に連なった果苞の中に小堅果を実らせる。

名前の由来

和名の「イヌシデ」は、近縁種であるアカシデなどと比較して、材がやや柔らかく建築材などへの利用価値が劣るとされたことから、「役に立たない」という意味合いで「イヌ」が冠されたことに由来する。また「シデ」は、果実が連なって垂れ下がる様子が、神事に用いられる「四手(しで)」に似ていることから名付けられたとされる。

同定上のポイント

  • 樹皮は滑らかな灰褐色で、成長につれて縦に浅い筋が入る特徴がある。
  • 葉は互生し、卵形から長楕円形で、縁に重鋸歯があり、葉脈がはっきりと窪んで見える。
  • 果実は数珠状に連なる果苞に包まれた小堅果で、これが特徴的な姿となる。
  • アカシデ:イヌシデに比べて樹皮や若枝が赤みを帯びることが多く、葉の基部が左右不対称になりやすい。果苞の鋸歯もイヌシデより細かい傾向がある。
  • クマシデ:葉の葉脈数がイヌシデよりも多く、葉の基部が心形になることが多い。果苞はイヌシデより大きく、鋸歯が粗い。
  • サワシバ:葉がイヌシデよりも細長く、葉脈数が少ない傾向がある。果苞の形もイヌシデとは異なり、より細長く垂れ下がる。

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